エンター ザ ボイド [映画(劇場)]
お久しぶりのギャスパーノエ監督ですが、
さらにパワーアップして帰って来ました。
大阪は6月スタートなのですが、関東では5月からやっており
ヤフーのレビューなど、ボロクソなレビューが多く
とても楽しみでした(笑)
話的には、東京に兄弟(何処の国の方か不明)が住んでいまして、
妹さんが、ストリッパー、お兄さんが、ドラックの売人をやっていて
お兄さんは、ハメられて警察に射殺、霊となって歌舞伎町を
上から目線で徘徊しつつ、たまに過去のフラッシュバックを起こすという映画です。
一応モチーフになってる本がある(?)のか、
ちょっと変わった、輪廻転生と、魂の帰化の考え方が軸になっていて
極彩色の歌舞伎町と精神世界を行き来する、ドラッグムービーで
現実でクリアな場面は、殆どエロかグロという凶悪ぶりです。
”面白くなかった人”はエログロ部分をピックして
変態、主人公に感情移入出来ない、何考えてるのとなると思います。
私個人は、”面白かった人”なのですが、
ビジュアルの強烈さと、主人公の後頭部(殆ど前を向きません)
が切なくてとても良かったです。
下世話でいながら、神秘的な面・・・・というより
両極端が入り交じって、カオス的なのですが、
人間生きてるといろんな境界線に出会います。
タイトルに”VOIDO(無)”が入ってますが、
仏教表現の無我の境地の悟り、涅槃に入るという状態を
人は一生のうちに体験出来るのかな~と。
世俗から隔離された世界。
生きてる以上は、社会からの影響を皆無に生きるのは不可能ですよね。
ヤク中のろくでなしにも、純真無垢に泣くだけの時代があった訳ですから。
切ない。私はそんな解釈です。
しかし歌舞伎町って怖い処なんですね(^^;
公園から地下世界が広がってるなんて!(笑)
ノエ監督に話を戻すと
デビュー作のカルネはとてもねじれて重い空気の映画でした。
マスクマンが強烈に脳幹に残る(笑)
2作目は前作の続編で、少女の後日談なのですが、
危ない空気が張り詰めています。
私も大概ですが、生まれて初めて
”夢オチで良かった”と心から思えた映画でした。
”何があったのか?”を時間進行を逆にしながら
あの時ああすれば~薄っすらと
運命の非情さを描いた作品だと感じましたが・・・・・・・
空気のネジレ具合が半端ではありません。
こちらも切ない話です。
アレックスのDVD特典で、メニューに作品解説がありましたが
ぬいぐるみが
”えいがのせつめいをかんとくがするもんじゃなーい”と(笑)
ノエ監督はどうも筋金入りの様です。
でも3作とも絶版みたいなので
日活さんブルーレイよろしく。
あのギャスパー・ノエが更にパワーアップ?
ハードル上がりすぎで腰が引けます^^;
by CORO (2010-06-20 08:52)
COROさんniceありがとうございます。
本物のキティガイにお金を使わす事は
素晴らしい事です(笑)
by aneurysm (2010-06-20 21:58)